【タイトル】
 シャカリキ!
【著者】
 曽田正人 (Soda Masahito)
【出版社】
 小学館
【刊行情報】
 ワイド版 1~7巻 (完)
 ※秋田書店のコミックス版は絶版※

元祖にして頂点の自転車マンガ

「弱虫ペダル」「Over Drive」「かもめチャンス」「のりりん」など、自転車マンガは多く、アニメ化する作品だってあります。今回は、自転車マンガの元祖にして頂点である「シャカリキ!!」について書こうと思います。

週刊少年チャンピオンにて1992年から1995年で連載していたので、現代ロードレースの主流とは異なる描写もありますが、ロードレースの基礎知識・熱量などを学ぶことができます。

最強のクライマー野々村輝

野々村輝は、自転車が好きで、坂と山に惹かれ、クライマーになるために生まれてきた男です。
小さい頃は1人で自転車に乗り、坂道と己との戦いでした。中学3年生になりライバルとなる由多と出会い、本格的にロードレースの世界に足を踏み入れます。

亀高で自転車部に入り、石渡山で初のレース参加にして山岳賞を獲得、チームロードでは県大会で敗退、合宿レースの落車で選手生命が危ぶまれる大怪我を負い、壮絶なリハビリからの復活劇、ツール・ド・沖縄で優勝、そして学校を辞めて単身でヨーロッパへ…怒涛のロードレーサー人生を送ります。

本場ヨーロッパに行くというのは、実在の日本トップレーサーである別府史之選手や新城幸也選手もやっているので、完全フィクションというわけではありません。輝の方が先にヨーロッパに行っていることになるので、輝の方が別府選手や新城選手の先輩になるわけです。

ただ輝は、海外のチームで走りたいとか、本場のレースに参加したい、ロードレースグランツールで走りたい、ステーション優勝したい、総合優勝したいなどなど、競技者としての名声を手に入れるためにヨーロッパに行くわけではありません。もう日本じゃドキドキする山が無いからヨーロッパに行く、という競技者を超越した目的を持っています。

バハモンテスのペダリング

石渡山で輝が見せたバハモンテスのペダリング。
シッティング12回、ダンシング12回を交互に繰り返し坂を登っていくというペダリングです。
輝はバハモンテスをお手本にしたわけではなく、本能的にそのペダリングを身につけました。シッティングで脚を休める、ダンシングで脚を使って登る、シッティングで脚を休める、これらの繰り返しです。
ダンシングは筋肉で走る無酸素運動、シッティングは肺で走る有酸素運動であり、それらを交互に行うことで、効率的に走ることができます。
さらに輝は合宿で上半身の筋力強化し、シッティング時でもペースを落とさないペダリングに進化させます。

漢ギア

輝は山頂手前でシフトアップして坂を登りますが、さすがに90年代前半のマンガですので、今の主流とは異なる描写だと思います。今は主流のペダリングは、軽いギアでペダルの回転数を高くするイメージです。

登坂で重いギアを踏んだり、シフトアップすることを、当時は漢ギアと呼んでいたそうです。ロードレースの解説でよく登場する栗村修さんが「漢ギア」と解説の中で豆知識として話しました。栗村さんの解説は「へぇ〜」と常に感心し続けるくらい面白いです。

輝はツール・ド・沖縄で、牧瀬選手、柘植先輩、酒巻選手、ハリス・リボルバー、鳩村先輩たち、強者たちをバハモンテスのペダリングと漢ギアで撃破しています。

THE マンガの主人公

輝の熱量は、本当にとんでもないですよ。

自転車が好きすぎる
坂が好きすぎる
山が好きすぎる
坂と山なら絶対に負けない
坂と山で1番になりたい
レースで1番になりたい
さっきより強くなりたい
まだまだ強くなりたい
あいつに勝ちたい
あの時以上のドキドキが欲しい
とにかく熱量がすごい男です。

普段は口数が少なく、肉体的パフォーマンスで全てを語るタイプでであり、男は背中で語るとはまさに輝のことです。読んでいて胸を熱くさせてくれる存在であり、まさにマンガの主人公のイメージにぴったりです!
ステレオタイプすぎるよ…と思う人もいるかもしれませんが、90年代前半のマンガなので、そりゃステレオな部分はあります。でも、人の胸を熱くするマンガというのは、昔も今も関係ないです。

素人応援でいいじゃない

輝の闘志は周りの選手たちを突き動かし、彼の走る姿は観客たちの心を熱くさせます。
なんだかよくわからないけど熱くなって応援したくなる、スポーツ観戦の理由はそれくらい単純でいいと思うのです。
「アレーッ」「行けーっ」「頑張れーっ」って声援を送るだけでいいんですよ。特定の選手だったり、特定のチームだけでなく、目の前を走る選手を応援する、それでいいじゃないですか。選手たちは走っているんですから、選手全員を応援してもいいじゃないですか。

自転車に興味がドンドン湧いてくるのであれば、選手のことを調べたり、チームのことを調べたり、自転車メーカーを調べたり、雑誌読んだりしていけばいいんですよ。

輝の愛車ビアンキ

輝の愛車といえば、
チェレステカラー(グリーン)のビアンキです。
そしてビアンキといえばマルコ・パンターニのイメージもあります。パンターニが乗るビアンキはチェレステカラーにイエローのグラデーションがかかっています。


マンガの主人公たちやプロ選手と同じメーカーの自転車に乗れるって、すごい魅力的ですよね。
「○○が乗ってる同じロードに乗りたい」
これもロードを始める理由になりますよね。

街中とかでチェレステカラーの自転車を見かけたら「ビアンキだ!」って思えますし、「ブランドカラーってこういうことか~」と感心もします。

ブログ主の黒歴史

恥ずかしながら、輝が作中で見せたバハモンテスのペダリングを、高校時代のママチャリ通学でマネしてました。永遠に立ち漕ぎしてると息が切れるので、座りで12回漕いで、立ちで12回漕いで坂道を登ってました。身体を左右に振っていくグレッグレモン系のダンシングはよくわからないのでやりませんでした。輝が乗ってたビアンキには憧れがあるので、ミニベロでもいいので買おうか悩んでます。


投稿者

しめさば

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