八幡さんはボッチでやれやれ系のくせに、弁論術と策を練ることに関しては群を抜いています。とても高校生とは思えないくらいにね…。まぁボッチだから、群(むれ)からは抜けているんですけどね。

【タイトル】
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。@comic
【著者】

原作:渡 航 (Wataru Watari)
作画:伊緒 直道 (Naomichi Io)
キャラクター原案:ぽんかん ⑧ (Ponkan ⑧)
【出版社】

小学館
【刊行情報】

1~20巻

ボッチの憧れ 比企ヶ谷八幡

ボッチャーの味方であり、やれやれ系の主人公の比企ヶ谷八幡(ひきがや はちまん)。頭がキレて、雑学やオタク知識も備えており、奉仕部で数々の困難を乗り越え、物語の最後ではイケメン主人公になってリア充になって…おじさんは嬉しいです。死んだ魚のような目と、目の下のクマは…彼のチャームポイントです。

ボッチが切り開いて手に入れたもの

彼の周りには、なぜか女の子がたくさんいます。

向かうところ敵なしの才女 雪ノ下さん
雪ノ下さんの大親友 ガハマさん
奉仕部顧問にして国語教師 平塚先生 (女の子?)
敵は多いがかわいいぶりっ子 いろはす
同級生のかわいい男の子 戸塚
ツンデレ 川崎さん
八重歯で元気なかわいい妹 小町ちゃん
孤高の女児小学生 留美ちゃん

こんなにたくさんの女の子がいるなんて…どっからもう考えてもリア充。


しかし!彼の場合はリア充という言葉で片付けられるものではありません。彼が物語を通して切り拓き、自らの手で手に入れたものなのです。だから嫉妬などせず、男は黙って八幡さんに拍手を送ります。尊敬する男に対しては、男はそうするもんです。

ボッチゆえの過ち

やれやれ系のくせに、みんなのお悩みを驚くべき方法で解決していきます。しかし、修学旅行で彼の見せた解決方法は、失策だったと言わざるを得ません。


戸部が海老名さんに告白したいという想い、葉山の戸部を止めたいという願い、海老名さんの今の関係を壊したくないという想い、3人の悩みを解決するために、八幡は身を削る解決方法を選びました。


八幡が戸部より先に告白して、海老名さんから「今は誰とも付き合う気がない」という言質が取り、戸部の告白を見事に止めたわけです。まぁ八幡が振られて、葉山グループは誰も傷付かず、今まで通りの仲良しグループでいられるというわけです。


今まで八幡はボッチでしたが、いまもう、彼自身が傷つくことを心配する仲間がいるんですよ。雪ノ下さんとガハマさんの2人を、心配させて傷つけてしまったんですよ。だって、大事な仲間が嫌なことを全部1人で勝手に背負おうとしたら心配ですよ。そんなことをやろうということを相談してくれなかった、相談すれば止められるとわかっていたら相談しなかった、奉仕部の3人がギクシャクする原因になってしまったわけです。


そもそも葉山グループがどうなろうが、ボッチの八幡には知ったこっちゃありませんが、奉仕部として依頼を受けたという責任を果たしたわけです。部活動の存在意義を、彼は1番わかっていたんですよ。体裁や名声は気にせず依頼を果たす、高校生の部活動の域は越えていますけどね。

自己犠牲は自分だけすればいい

一色いろはを生徒会長にしないために、雪ノ下さんもガハマさんも生徒会長に立候補して、2人も自己を犠牲にする方法で問題を解決しようとします。

でも八幡は、2人に自己犠牲はさせません。そういう役割は自分だけでいいと言わんばかりに…。一色いろはをその気にさせて、生徒会長にしてしまうという方法で解決します。やっぱりみんなが思いつかない方法で解決しちゃうなんて、カッコいいですよ八幡さん。

しかし生徒会長になった一色が困りごとを奉仕部に相談に来た時は、奉仕部ではなく、八幡個人として助けることを申し出ます。一色を生徒会長にした責任もありますし、雪ノ下さんとガハマさんを巻き込まないように、今度もまた1人で抱え込もうとしちゃうわけですよ。しかしなかなか上手く行かず…。

大事な場所を守りたかったら

「本物が欲しい。」これは八幡の心の叫びでしたね。八幡の表現力は独特ゆえに解釈を間違えそうになります。でも!ブログ主はこう解釈しています。


八幡が自己犠牲の解決方法を選んだり、全部自分で抱え込もうとしていたのは、色々な感情がぶつかりあっていたからです。


奉仕部という場所、雪ノ下さんとガハマさんを守るために。2人が大切だから、2人に辛いことをさせないようにしていたんですよ。

物理的な距離はありませんでしたが、まだ2人と心の距離をとっていたんです。自分を晒しきれず、晒して傷つくことを恐れていたんです。


彼は意地になっていたんですよ。八幡は落ち着いていて、大人ぶっていても、まだ子どもです。自分は自己犠牲などしていない、奉仕部にいることは仕方のないこと、2人は大切じゃないと、とにかく認められなかったんですよ。


しかしこれらのことに気づいて、認めることができたんですよ。海浜総合高校の玉縄は否定できないから本物になれず、八幡は認めて肯定して本物に気づいたんです。今持っているものを手放したくないと、自分を曝け出して、2人に助けを求めることができたんですよ。格好悪いようでめちゃくちゃ格好いいですよ。八幡さんは。

高校生のうちにこんなことを経験できるなんて、八幡が羨ましいです。人付き合いの本質、立ち居振る舞いの本質、コンセンサスを握ることの本質、駆け引きの本質、社会で生きていくうえで必要な能力を磨いているんですもの。

投稿者

しめさば

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