【タイトル】
15で少女は、あれになる。
【著者】

江本晴 (Haru Emoto)
【出版社】

イースト・プレス
【刊行情報】

1巻のみ

国策で女性に武器を移植

 地球外生命体ホモニマは、成熟した女性19〜40歳のみを狙って捕食します。女性人口は減っていき、国策として女性に武器を持たせることになったのです。その武器の名はパクニマ。ホモニマの一種を人体で共生できるよう改良し、女性の左手に移植し、武器として戦えるようにしたのです。
 15歳の誕生日に移植することが義務付けられ、武器としての効果は絶大ですが、15歳の少女にとっては悲しき武器でしかないのです…。

少女の心をえぐり、強くする

 パク二マの見た目は、軟体生物のような、触手を持つ深海生物のような、この世に存在しないような…ハッキリ言って気持ちが悪いです。その気持ち悪さと引き換えに、ホモニマに対して、絶対的な殺傷能力を持つ武器となります。
 その見た目と殺傷能力の高さは、いくら身を守るためとはいえ、15歳の少女の左手に宿すものとは思えません。パク二マを移植されてから、恋や青春を失っていく少女もいるんです。でもですよ、そういうのを背負って乗り越えて、成長していく強さが少女たちにはあるんです!

パクニマは人を守るための力

 梨花ちゃん、タナちゃん、さーちゃん、色んな女の子たちが登場します。全部が良いエピソードなのですが、その中でも、まゆちゃんのエピソードが1番好きです。
 まゆちゃん(眉田)は、パクニマヌキを1本1万で稼いでいるんです。自分なりの使い方を考えてのことですが、心の中では「こういう使い方ではない」と自覚しています。まぁ正直のところ、需要元となる男がバカなだけなんですけどね…。
 公園でしていたところをクラスメイトである飯星くんに見られて、学内ホモニマ退治の清掃中に彼と話をします。普通なら話したくないはずですが、そこは飯星くんの口が固く、真面目で、良い人だから、話そうと思ったわけですよ。
 それから勉強を教えてもらう仲になり、飯星くんがいじめられていることを知ります。いじめの痛みに苦しむ飯星くんのことを思い、まゆちゃんはパクニマの…自分の左手の本当の使い道を知ります。それがいったいなんなのかは、ぜひ読んで知って下さい。

心がえぐられますが、えぐられた先に新しい感情が芽生える気がします。少女も少年も、老若男女問わず読んで欲しい作品です。


投稿者

しめさば

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